うちの母さんの手料理は、美味しい。
僕はそう思っている。
もちろんヘタな料理もある。
すべての料理を美味しく作れるわけではないが。
そして、うちの親ももう歳だし、
この料理がいつまで食べることができるわけではない。
だから、この料理の伝承者を育てて、
次の世代に残さねばならないと思いつつ、
一方で、
次世代にこの料理の味を残すことに意味があるのかどうかという疑問もある。
正直、美味しい料理というのは、たくさんある。
だから、純粋に味だけに関して言えば、他の美味しい料理が他にもたくさんあるのだから、別にこの料理の味を、そんなに頑張って残す必要があるのかどうか。
「親の味」という意味で、特別な感情があるのは、自分くらいなだけであって、
他人にとって、
もちろん、美味しいとは思うだろうけど、どれだけ特別な味だろうか、
格段に違う味だろうか・・・。
そして、ふと、思ったのだが、
例えば、今が、江戸時代だとして、
江戸時代で、美味しい料理があったとして、
その時代の調理方法・調理器具と、その場所で取れる食材と、
その環境で育っている人が、美味しいって思っているわけで。
未来の我々にしたら、
本当に美味しいかどうか謎だったりする。
だから、江戸時代の人が、当時の料理で、
「この料理は、世界一美味しい」と思っている料理があったとしても、
もちろん、思うのは自由だが、
未来の我々からすると、少々「井の中の蛙」と思ってしまうわけだ。
そして、
話は戻るが、
今の自分が思っていること、やろうとしていることは何か。
つまりは、親の味は、自分にとってのみ、意味があるということか。
これが、おふくろの味の意味か。
7/14のブン
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