世界の経営学者はいま何を考えているのか――知られざるビジネスの知のフロンティア | 入山 章栄 |本 | 通販 | Amazon
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ということで読んでみる。
まあ、正直、学術的な資質が強すぎるせいか、科学的にそういう裏付けができるのかもしれないが、
まだまだ実用に適さないレベルであるが、
それでも、知的には、とても面白いし、多分に新しい発見があって良かった。
多くの場合、統計分析した結果、経験や直感とほぼ同じ結論になる場合が多く、
多くの経験や直感の帰結が、やっぱり統計分析した科学的裏付けとも一致する。
まあ、仕方がない。
がしかし、重要なのは、1000件の研究結果から、3件くらいの経験や直感とはまったく異なる結論が出る場合がある。
これを探しているのである。
これこそが探しているものであり、科学の意義である。
あと、この本を読んでいて分かったことは・・・、
以前から、
日本のビジネス書は、ひとつの事例を取り上げたストーリー仕立ての本が多い、
そして、海外のビジネス書は、何百もの事例を集め統計分析し、因果関係を説明する本が多い。
と思っていた。
そして、この本で、
「日本の論文は、ケーススタディーを扱うものがほとんどで、統計分析をしていない。
一方で、海外の論文は、基本的に統計分析したものしかない。」
って書いてあって、なるほど〜、そういうことか〜って分かった。
どうやら日本には、ビジネスを統計分析で検討する文化はないということだね。
まあ、別に良いけど。
内容で面白かったのは。
組織の記憶力については、
自分が何の専門家か(自分が知っていることは何か、自分の専門知識は何か)というよりも、
誰が何を知っているか、誰が何について詳しいか(誰が何の専門家か)を知っている人がたくさんいるような組織の方が、
組織の力が発揮されるらしい。
へーへーへーである。
ソーシャルの結びつきの話も面白かった。
強い結びつき、つまり、学校の先生の話では、生徒とはもちろん、先生同士や、校長先生とか、
そういう結びつきが強い方が、生徒の学力は高くなる傾向があるという話。
一方で、強い結びつきがあるよりも、弱い結びつきの方が、うまく行くケースもたくさんある。
Twitterの事例をあげて、震災時の例をあげて、情報が遠くまで伝わりやすいことを言っている。
また、強い結びつきは弱い結びつきよりも一見良いように思えるが、
「強い結びつき」と「強い結びつき」の間には、激しく「弱い結びつき」があるわけで、
このギャップが、常にすべてが弱い結びつきよりも悪さをする場合があることを述べていたりする。
あと、学術的に、
哲学になっちゃうけど、経営学にも流派(経済学派、認知科学派、社会科学派)があったり、
最近はかなり理論偏重になっているとか。
(筆者がいうには、理論は分からなくても、
原因と結果の因果関係が示せただけの論文でも良いんじゃないのってこと。
それで何かの問題を解決できたり、回避できたりするのなら。
医学論文ではそれがアリらしい。
だって理論は分からなくても、患者が治るならハッピーでしょ論)
などなど。学会の問題点などもいろいろ指摘している。
まあ、正直、自分には、蚊帳の外なので、どうでも良いことだけど。笑
まあ、そんなこんなで、
最近読んだ本では、かなりアカデミックよりな本でした。話題がね。
笑
2/19のブン
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