[#4514] 【書籍】巨象も踊る＠日記

#4514 【書籍】巨象も踊る＠日記 (2017/02/04)

#4487 【書籍】プロフェッショナルマネジャー＠日記 - HE PROJECT3 2016-12-21

巨象も踊る | ルイス・V・ガースナー, 山岡洋一, 高遠裕子 |本 | 通販 | Amazon
https://www.amazon.co.jp/o/ASIN/4532310237/he...

大企業のCEOが本を書くことはあまりないのかな。
何冊かはあるか。

で、この本は、いいね。
アマゾンの評価通り、これはいい本だと思う。

この本のメインは、経営が危うくなったIBMに、
新CEOとしてやってきて、そして、復活させた話です。
これはこれでとても面白く描かれていて、スゲーなーって思います。
ちょっと真似できる気がしませんね〜。
その立場になったらやるしかないんですかね。

そして、それはそれとして、別な話もいろいろ含まれています。
というのもIBMがきわめて奇妙な会社だからです。

まず歴史と文化がすごすぎる。
1980年代まで、ほとんど世界の景気に関係なく、ずっと高利益の会社だったのがすごい。
それからSystem360というコンピューターを開発してバカ売れするんだけど、
このコンピューターの開発費が、アポロ計画（月に行く）よりも金がかかっているのがスゴイ。
笑
3兆円くらい？笑

これから、福利厚生がめちゃくちゃいいらしい。
カーネギー財団や、ロックフェラー財団はあるのに、なぜIBM財団はないのか。
の答えについても書かれている。

そういう歴史と文化の会社なので、会社の中の人間は、
他の会社と競争するとか、会社の外がどういう世界か興味がない人ばかりで、
社員は、テクノロジーと社内での地位や名声にしか興味がなくなっているという状況だったらしい。

いやー、すごい会社ですね〜。

また、
ルイス・ガースナーが、そもそもテクノロジーやIT業界の人ではないので、
IT業界が他の業界と何が違うのかをいろいろと解説してくれているのが面白い。
食品にしろ銀行にしろどの業種でも業界団体があるがIT業界にはそれがない。
など。

あと、スゴイと思うのは、最近のトレンドですかね。
投資会社の言うことの逆をやる。コンサルの言うことの逆をやる。
いろんな人が、IBMの分社化をすすめてきたけれど、彼は分社化しなかった。
えらいですね。
（もちろん、枝葉の売却はやっている）

分社化せず、かつ、インテルやマイクロソフトとも戦わないで、
つまり、パソコンには参入せず。
（実際は参入していたが、そこにはフォーカスせず）

今でいうソリューションやサービスに、フォーカスしたのは
先見の明があったと思いますね。

というか、もうIBM内で、そういうことが分かっていたんでしょうね。
1993年の頃に、インターネットが爆発するって。笑

また、この本は、2002年に書かれた本ですが、
スマートウォッチの話や、無人スーパー(Amazon Go)の構想の話もあり、
なかなか面白かったです。

1/22のブン

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『子どもが育つ魔法の言葉』
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