[#4569] 【書籍】隠れた人材価値＠日記

#4569 【書籍】隠れた人材価値＠日記 (2017/04/02)

隠れた人材価値 (Harvard Business School Press) | チャールズオライリー, ジェフリーフェファー, Charles A., 3 O’Reilly, Jeffrey Pfeffer, 広田里子, 有賀裕子, 長谷川喜一郎 |本 | 通販 | Amazon
https://www.amazon.co.jp/o/ASIN/4798102245/he...

これまたスゴイ本ですね。
というか世の中にはすごい会社がたくさんありますね。

英語のタイトル（もともとのタイトル）は、Hidden Value であり、
このValueが人材価値と訳されていると思うが、自分が思うに「企業の価値観」の意味が正しい気がする。

この本では、いくつかの企業が事例として取り上げられ、これらの企業に共通するものが何で、
なぜ好業績を出し続けることができるのかについて考察が述べられている。
そしてなぜ多くの企業がマネをすることができないのかについても。

この本の結論を言っちゃうと、
企業の壁に書かれている価値観とか企業のトップが言うその企業の価値観(A)と、
一方で、企業内の実際の企業の価値観(B)には、相当なズレがあり、このズレが諸悪の根源だと。
だから、このズレをまずなくしていこう。
だけれども、それはなかなか難しいことだよと。

企業の価値観(A)については、面白いことを言っている。
経営者の発する言葉と行動は、
良くて、意味が不明、どのようにも解釈できる。
最悪の場合は、つじつまがあわず、矛盾に満ちあふれている。

企業の価値観(B)については、
社員はバカじゃないから、
どんな人たちが報われているか、
どんな人たちが先頭に立ち、
まわりのひとたちは、どのように昇進するのか、などによって、
企業の価値観は、明々白々になる。暗黙の価値観になる。
命令に従え、
上司にごまを擂れ、
リスクを冒すな、
へまおするなよ
結果オーライ
他の社員に構うな、
じぶんにとって一番いいようにやれ、
企業のためじゃなくってね、
というようなラミネート加工された紙に書かれた企業の価値観ではなく、
言葉にはならないが、広く社員の中で共有されていて、みなが心得ている企業の価値観がある。
会社のトップが何と言おうと、
会社がどういうように動いていて、本音の価値観が何か、必ず理解するようになる。

そうすると、
報酬の額以上の動きをしようとするものが誰もいなくなる。
優秀な社員なら、もっと良い条件の会社を探し始めるだろう。
ロイヤリティーや愛社精神・奉仕精神は、間抜けの戯れ言になる。
協力、協調に対して、明確な形でモニターして報酬を払わない限り、チームワークは、オプション扱い。
相互主義は根強いので、相手に手を貸さないということが起きることはないがチームワークの成長は低い。
ステータスが上がるとき、より多く稼ぎ、より高く昇進したときであって、
顧客の力になったり、仲間の社員に協力したりしたときではない。
個人的な、そして短期的な成功が賞賛される。
これらの社内の秩序の歪みを解決するために、さらに社員を強固に管理しようとする。
さらにやっかいなことは、これを管理する人間もまた同じルールでプレイしているということである。
中途退職しようと浮き足立っているかもしれないから。

本の中では、社員の価値を引き出し才能をフル活用出来ていて、そして高収益な会社がいくつか紹介されている。

3/18のブン

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