#4613 【書籍】社会的共通資本＠日記 (2017/05/20)
社会的共通資本 (岩波新書) | 宇沢 弘文 |本 | 通販 | Amazon
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この本は何でしょうね。
簡単にいうと、社会的共通資本、つまり農業、都市、医療、教育、金融、環境について、
どういう形であることが社会にとって望ましいのかということについて論じてます。
理想論は、それはそれでいいんだけれど、その理想の中でも、いくつかの難しい問題を解かないと理想になれないな〜って話や、
そもそもビジネス社会・資本主義社会の中で、共通資本について、
どうやって平等にコストを払って、どうやって平等に享受するか。
なかなか難しい問題がたくさん出てくる。コモンズの悲劇とか。
コモンズの悲劇 - Wikipedia
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%B3%E3%83...
面白い話としては、コルビュジエの近代都市思想について、
多くの人がこれが近代都市の理想だ〜って思っているけれど、著者は結構批判的である。
輝く都市 - Wikipedia
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E8%BC%9D%E3%81...
そして、ジェイン・ジェイコブズの都市の4つ条件を上げている。
ジェイン・ジェイコブズ - Wikipedia
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%B8%E3%82...
まあ、近代都市として、
やっぱり何だかんだ言って、自動車道と歩道を完全に分けることが出来ていないので、まあ危ないよね。
それから、みんな同じような形になって、人間をロボットとして捉える時、コルビュジエの近代都市は良いのかもしれないが、
人間らしさを中心とした都市を考えると、やっぱりコルビュジエの近代都市というのは、かなり無機質的な感じがするよな〜。
あと自動車についても批判を相当してますね。笑
日本車が多すぎると。人口密度ではなく自動車密度（単位面積当たりの車の数）は、世界一位。
こんな狭い土地で、そんなに自動車が必要なのかね。
という話と、
自動車があると効用はいっぱいあるんだけれども、それと同時に、
・道路の整備費用
・環境破壊のコスト
・自動車事故時のコスト、人の死亡のコスト
・排気ガスによる健康被害へのコスト
・道路での危険を常に意識して行動しなければならないコスト
というところを考慮して、それでもまだなお有り余る効用があるのかどうかを
検討しなくてはならないと。
まあ、そうだよね〜。
そんなこんなで、それ以外にも、
農業、医療、教育、金融、環境について、社会の共通資本について、
鋭くメスを入れてる感じです。
5/1のブン
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