スタンフォードの自分を変える教室 | ケリー・マクゴニガル, 神崎 朗子 | 本 | Amazon.co.jp
https://www.amazon.co.jp/o/ASIN/4479793631/he...
これは結論からいうと良い本でしたね。
こういうタイトルの本って、かなりの確率でつまらない本である、というのが経験則なので、
手を出していなかったが、これはいいね。
なぜなら科学の本だからである。
日本人の書くこういう本だと、こういう話は、100%精神論になる。
何となくみんなが良いと思う行為、
例えば「朝は早く起きた方がいい」とか「挨拶した方がいい」とか「トイレ掃除をした方がいい」とか言って、
そうすれば、夢が叶うとか、成功するとか、書いてある。
理由も、気持ちがいいとか、達成感があるとか、そんな感じ。
もうホント、イヤになる。
そういう主張をするのならば、挨拶する人とそうでない人を、ちゃんと追跡調査して、
何人が成功して、何人が成功しなかったかの結果は?、
どういう挨拶が成功に効果的で、どういう挨拶が効果的でないか、その実験結果は?
ということを言いたい。
(もちろん、成功するために挨拶をするわけではないので、挨拶を否定しているわけではない。)
だけど、今回読んだこの本は、人間の意思について科学的な考察である。
科学的な実験を行い、そして、実験の結果が示され、なぜそのような実験結果になるのか、考察があり、
じゃあ、我々人間はどのようにそれに対して、向かい合っていかなければならないのかということ。
人間の行動に対する実験結果は、想像を反することが多く興味深かった。また、
実験に参加している人々も無意識でおこなってしまっているから、
おそらく気がついていないだろう。
その辺の新しい知識が面白い。
ただ、有名な話(実験と結果)もあり、この本も今となっては古い本だから、
ネットで見た、聞いた、知ったというネタも結構ある。
みんなこの本からの引用なのか、まあ、この本自体もこの著者がいろんな論文の紹介をしている形式だから、
この本自体も他の引用なんだけど。
まあ、それでも、みんなで面白いことはシェアした方がいいので、いいことでしょう。
おさらいや、詳細情報の追加、多方面からの考察を再度得ることにも意義がある。
意思の強さ、自己コントロールは、精神論ではなく、
そこには人間の行動特徴があり、それを理解し、環境にも左右されるし、
逆に利用できる行動特徴もある。
そうやって誰でもできる方法で、解決していく。
スタンフォードの自分を変える教室 - 電子書籍 名言まとめ
http://a.linkof.info/ebook/q/B00CHWLZ5S
9/7のブン
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追記(2016/09/03-18:19)
■ 意思の力
自制心が最も強いのは朝。
空腹だと衝動に負けやすくなる。
十分な睡眠が意志力を向上させる。
疲れている、ストレスを抱えていると欲望に負けやすくなる。
呼吸。ゆっくりとした呼吸は、意思の力を高める。
#4150 心拍数と呼吸@日記 - HE PROJECT3 2016-01-23
■ Moral Licensing
良いことをすると悪いことをしたくなる。
がんばった自分に、ちょっとご褒美も同じこと。
ダイエットしている自分、頑張っている自分に対して、逆の力が増える。それとどう向き合うか。
対策方法は、自分は「なぜ」それをやっているのか考えること。
■ 恐怖管理理論
人は、死や恐怖を感じると、欲望に負けやすくなる。
「ストレスを抱えていると欲望に負けやすくなる」の派生か。
スーパーマーケットの前で、葬儀サービスの宣伝を行うと、売上が上がる。客は無意識。
アマゾンで、坊主宅配サービスを始めようとしているのはそういうことか?
■ 自己批判は無意味
罪悪感を抱く(厳しい自己批判)よりも自分を許すほうが責任感が増す。
ねあか、ポジティブシンキングが良いとされる根拠。
■ 意思は感染する
「Social Proof(ソーシャルプルーフ)」。人は「他人がとる行動は正しい行動である」という推測をし、その行動に従うという原理。
「よいことをしたい」という思いより、「みんなと同じでいたい」思いのほうが強い。
カンニングをする動機は、罪悪感を乗り越え、罰の重さを乗り越え、みんながしているから。
みんながしているからは、かなりの影響力がある。
■ 承認要求を利用する
自己コントロールや意思の力とは、感情と理性の戦いで、理性が感情に勝利した状態を意味する場合が多いが、
「みんなに認められたい欲」は感情なので、この感情を利用しましょう。
この感情に流されて、自分の望みを達成しましょう。
この感情に従うという点で、感情が自己コントロールするというまれな例。
たしかに。
■ 人間は持っているモノを失いたくない
今50ドルもらえるのと、90日後に100ドルもらえる場合、どっちを選択するか。
この実験はいろいろ派生があり面白い。
先に50ドルをもらえるという話をしてから、「90日後に100ドルもらえる」権利と交換出来るといった場合も、
その反対の場合も、
人間は、後から出された交換権利にイエスと答える人は少ないという結果もある。
どうやら、人間は先に得たもの、最初から持っているものを手放すのに対して、
相当なストレスがあるように進化してきたっぽい。
■ 未来を人間はどう考えているか
「今すぐクッキーを2枚食べることができる。もしくは、2分待てばクッキーを6枚食べることができる。」
猿と大学生はどっちを選ぶか。
普通に考えれば、2分待ちそうだが、
実は猿の方が2分待てて、大学生は2分待てない結果が出た。
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